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尾があれば尾も揺れをらむ半仙戯
万の鳥帰り一羽の白雁も 幻をかたちにすれば白魚に 春愁のときどき薬飲む時間 花ミモザ地上の船は錆こぼす 紫陽花に嗚呼と赤子の立ち上がる 十二使徒のあとに加はれ葱坊主 今生の螢は声を持たざりし 登山靴命二つのごと置かれ ががんぼの打つ戸を開けてやりにけり 鬼の子や昼とは夜を待つ時間 鳥は鳥同士で群るる白夜かな 月夜茸母が目覚めてくれぬなり 月光の届かぬ部屋に寝まるなり 萩芒小袖を振つてみたかりき 葉牡丹として大阪を記憶せり 狼の闇の見えくる書庫の冷え 晴れきつて鴨は水輪の中に居る 風呂吹を風の色ともおもひをり 春の闇鬼は手の鳴るはうに来る ■
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by owl1023
| 2012-10-07 00:47
| 岩淵喜代子著書
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